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2025.08.23

猫の老化は何歳からはじまる?高齢期の猫に必要なケアを徹底解説

愛らしい子猫だった愛猫も、いつの間にか歳を重ねて変化が見られるようになった、という経験はありませんか? 猫の老化は人間よりもはるかに早く進行し、「まだ若いと思っていた」愛猫に高齢のサインが現れることも。 高齢期を迎えた猫には、それぞれの体調や状態に合わせた適切なケアが必要になります。
そこで今回は、「猫の老化が始まる年齢」や、「高齢期に見られる変化のサイン」「シニア猫に必要なケア」についてご紹介します。

🐱猫の老化が始まる年齢と高齢期の分類

猫の寿命は近年延びており、室内飼いの猫では15歳前後が平均的とされています。 しかし、猫の老化のサインは意外と早い段階から現れ始めるのをご存知でしょうか。 一般的に、猫の老化は以下のような年齢区分で考えられています。
・7~10歳:シニア期の始まり(人間の44~56歳相当)
・11~14歳:高齢期(人間の60~72歳相当)
・15歳以上:超高齢期(人間の76歳以上相当)
飼い主さんは愛猫の年齢を把握し、適切な時期からシニア猫としてのケアを始めることが大切です。
次は、「高齢期に見られる猫の変化のサイン」を見ていきましょう。

🐱高齢期に見られる猫の変化のサイン

愛猫が高齢期に入ると、さまざまな身体的・行動的変化が現れてきます。 以下のような変化のサインを見逃さないよう、日頃から愛猫の様子を観察しましょう。

身体的な変化

「身体的な変化」は、高齢期の猫に最も分かりやすく現れるサインです。 猫は本能的に弱さを隠そうとする動物なので、身体的な変化に気づいたときは、すでに老化が進行している可能性があります。 「身体的な変化」で特に注意すべきポイントは以下の通りです。

・毛づやが悪くなり、グルーミングが不十分になる
・筋肉量が減り、体重が減少することが多い
・関節が硬くなり、高いところへのジャンプを避けるようになる
・視力や聴力の低下が見られる
・口臭が強くなったり、歯肉炎などの口腔トラブルが増える 身体的な変化を確認する際は、以下のような観察ポイントを参考にしてください。
・愛猫の体を優しく触り、筋肉量や体重の変化をチェックする
・グルーミングの頻度や丁寧さに変化がないか観察する
・普段よく上っていた場所に上らなくなったり、躊躇するようになったりしていないか確認する
・名前を呼んだときの反応や、物音への反応の変化を見る

行動的な変化

高齢期の猫に現れる「行動的な変化」も、健康状態を知る重要なサインです。 若い頃は活発だった猫も、年齢を重ねると行動パターンが大きく変化することがあります。 「行動的な変化」には、下記のようなものがあります。

・睡眠時間が長くなり、一日の大部分を寝て過ごす
・遊びへの関心が薄れ、おもちゃに反応しなくなる
・トイレの回数や排泄の習慣に変化が見られる
・食事の好みが変わったり、食べる量が減ったりする 「行動的な変化」を観察する際は、以下の点に注意しましょう。
・愛猫のお気に入りだったおもちゃや遊びに対する反応の変化
・食事の時間や量、好みの変化を記録しておく
・トイレの使用頻度や排泄物の状態をチェックする
・夜鳴きや徘徊など、認知機能の低下を示すサインがないか確認する

感情面での変化

「感情面での変化」も、シニア猫によく見られる特徴です。 高齢期に入った猫は、環境の変化に敏感になったり、飼い主さんへの依存度が高くなったりすることがあります。 「感情面での変化」として、以下のような傾向が見られます。

・人懐っこくなり、飼い主さんのそばにいたがる
・逆に、隠れたがったり人を避けたりするようになる
・新しい環境や変化に対してストレスを感じやすくなる
・他の猫や動物に対して攻撃的になったり、逆に無関心になったりする 以下は、「感情面での変化」に対する注意ポイントです。
・愛猫が安心できる環境を整え、ストレスを最小限に抑える
・急激な環境の変化は避け、慣れ親しんだ生活リズムを維持する
・愛猫の気持ちに寄り添い、必要に応じてスキンシップの時間を増やす

次は、シニア猫に必要な「日常生活でのケア」を見ていきましょう。

🐱シニア猫に必要な日常生活でのケア

高齢期を迎えた愛猫には、年齢に応じた特別なケアが必要になります。 以下のようなケアを心がけて、愛猫の健康と快適な生活をサポートしましょう。

食事管理

シニア猫の健康維持には、適切な「食事管理」が欠かせません。 高齢期の猫は消化機能が低下し、必要な栄養素も若い頃とは変わってくるため、年齢に適したフードへの切り替えが重要です。 「食事管理」で気をつけるべきポイントは以下の通りです。

・シニア用キャットフードに切り替え、消化しやすい食事を提供する
・少量ずつ複数回に分けて与え、消化の負担を軽減する
・水分摂取量を増やすため、ウェットフードも取り入れる
・体重管理を行い、肥満や過度な体重減少を防ぐ 以下は、「食事管理」の注意ポイントです。
・急激なフードの変更は避け、徐々に新しいフードに慣らす
・食欲不振が続く場合は、すぐに獣医師に相談する
・食事の温度を人肌程度に温めると、香りが立って食欲増進につながる
・食器の高さを調整し、食べやすい姿勢を保てるようにする

運動とリハビリテーション

高齢期の猫にも適度な「運動とリハビリテーション」は必要です。 関節の可動域を維持し、筋肉量の低下を防ぐため、愛猫の体調に合わせた軽い運動を続けましょう。 「運動とリハビリテーション」には、以下のような方法があります。

・猫じゃらしなどを使った軽い遊びで、関節の動きを促す
・マッサージやストレッチで血行を改善し、関節の柔軟性を保つ
・段差を少なくし、移動しやすい環境を整える
・温かい場所を用意し、関節の痛みを和らげる 以下は、「運動とリハビリテーション」の注意ポイントです。
・愛猫の体調や気分に合わせ、無理をさせない
・激しい運動は避け、ゆっくりとした動きを心がける
関節に痛みがある場合は、獣医師と相談してリハビリ方法を決める いずれの運動でも愛猫の様子を注意深く観察し、疲れすぎないよう適度な休憩を取らせることが大切です!

快適な生活環境の整備

シニア猫が快適に過ごせるよう、「快適な生活環境の整備」も重要なケアの一つです。 高齢期の猫は体温調節が苦手になったり、関節の痛みで動きにくくなったりするため、生活しやすい環境を整えてあげましょう。 「快適な生活環境の整備」として、以下のような工夫をお勧めします。

・温度管理=エアコンやヒーターを活用し、適切な室温(20~25度)を保つ
・バリアフリー化=段差をなくしたり、スロープを設置したりして移動を楽にする
・快適な寝床=柔らかいクッションや毛布を用意し、関節への負担を軽減する
・トイレ環境=低い縁のトイレに変更し、出入りしやすくする 以下は、「快適な生活環境の整備」の注意ポイントです。
・愛猫がよく過ごす場所に複数の休憩スペースを用意する
・滑りやすいフローリングには滑り止めマットを敷く
・水飲み場を増やし、いつでも新鮮な水を飲めるようにする
・静かで落ち着ける場所を確保し、ストレスを軽減する

次は、シニア猫の健康管理で重要な「定期的な健康チェック」について見ていきましょう。

定期的な健康チェックと獣医師との連携

高齢期を迎えた愛猫の健康を守るためには、定期的な健康チェックと獣医師との密な連携が不可欠です。 早期発見・早期治療により、愛猫の健康寿命を延ばすことができます。

定期健康診断の重要性

シニア猫には、より頻繁な「定期健康診断」が必要になります。 高齢期の猫は病気の進行が早いことが多いため、若い頃よりも短いスパンでの健康チェックが推奨されます。 「定期健康診断」で確認すべき項目は以下の通りです。

・血液検査による臓器機能の確認
・尿検査による腎機能や糖尿病のチェック
・レントゲン検査による関節や内臓の状態確認
・心電図検査による心疾患の早期発見
・眼科・歯科検査による感覚器官の健康状態確認
・体重測定と体型チェックによる栄養状態の評価

🐱愛猫が快適なシニアライフを送るために

猫の老化は7歳頃から始まり、身体的・行動的・感情面での様々な変化が現れてきます。 愛猫が高齢期を迎えても健康で快適に過ごせるよう、適切な食事管理、運動、環境整備、そして定期的な健康チェックを心がけましょう。 シニア猫との時間は貴重なものです。愛猫の変化に寄り添い、きめ細やかなケアを提供することで、飼い主さんと愛猫の絆もさらに深まることでしょう🐱

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