CAT
2026.10.08
一緒に暮らしていた猫が亡くなると、悲しみに暮れる飼い主さんだけでなく、残された猫たちにも変化が現れることがあります。
「いなくなった猫を探し回る」「ごはんを食べなくなる」など、いつもと違う愛猫の様子に戸惑う飼い主さんも多いのではないでしょうか。
残された猫たちの変化に気づいたら、その気持ちに寄り添い、心と体のケアをしてあげましょう。
そこで今回は、「猫は同居猫の死を感じ取っているのか」や、「残された猫たちに起こった変化」「残された猫のためにできるケア」についてご紹介します。
猫が「死」という概念をどこまで理解しているのかは、はっきりとはわかっていません。
しかし、毎日一緒に過ごしていた仲間がいなくなったことは、猫もしっかりと感じ取っていると考えられています。
猫は以下のような変化から、同居猫の不在に気づいているようです。
・いつもの場所に仲間の姿が見えない
・仲間の鳴き声や足音が聞こえない
・家の中から仲間のニオイが少しずつ薄れていく
・ごはんや遊びの時間など、生活のリズムが変わる
・悲しんでいる飼い主さんの様子がいつもと違う
猫は環境の変化にとても敏感な動物なので、同居猫がいなくなったことによる変化は、心身にさまざまな影響を及ぼすことがあります。
次は、実際に「残された猫たちに起こった変化」を見ていきましょう。

同居猫が亡くなったあと、残された猫たちにはどのような変化が起こるのでしょうか。
以下は、多くの飼い主さんが経験している代表的な変化です。
同居猫が亡くなったあと、「家の中を探し回るようになった」という変化はよく見られます。
仲間がいつも寝ていた場所や、一緒に過ごしたお気に入りの場所を何度も確認しに行く猫も少なくありません。
「亡くなった猫を探す」行動には、以下のようなものがあります。
・仲間が使っていたベッドやキャットタワーのニオイを嗅ぐ
・家中の部屋や押し入れ、物陰などを見て回る
・玄関や窓の外をじっと見つめる
・仲間が使っていた場所で過ごす時間が増える
このような行動は、時間の経過とともに少しずつ落ち着いていくことがほとんどです。
「残された猫がよく鳴くようになった」「呼びかけるような声で鳴く」という変化もあります。
反対に、普段はおしゃべりな猫が急に鳴かなくなり、静かになってしまうケースも。
鳴き方の変化としては、以下のようなものが挙げられます。
・夜中や明け方に大きな声で鳴く
・仲間を呼ぶように遠くに向かって鳴く
・飼い主さんの後をついて回りながら鳴く
・以前よりも鳴く回数が極端に減る
同居猫を亡くしたストレスから、食欲が落ちたり元気がなくなったりする猫もいます。
寝ている時間が長くなり、遊びに誘っても反応が薄くなることも。
以下は、体調面で見られる変化です。
・ごはんを残す、またはまったく食べなくなる
・寝ている時間が増え、動きたがらない
・毛づくろいをしなくなり、毛並みが悪くなる
・オモチャで遊ばなくなる
・トイレ以外の場所で粗相をする
特に食欲不振には注意が必要です。
猫は食事をとらない状態が続くと、肝臓に脂肪が溜まる「肝リピドーシス(脂肪肝)」を発症するおそれがあります。
丸1日以上ごはんを食べない場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
同居猫が亡くなってから、性格が変わったように感じることもあります。
寂しさから飼い主さんに甘えるようになる猫もいれば、反対に人を避けて引きこもってしまう猫もいます。
性格や行動の変化には、以下のようなものがあります。
・飼い主さんのそばを離れなくなる
・膝の上に乗ったり、一緒に寝たがったりする
・ベッドの下や押し入れなどに隠れて出てこない
・飼い主さんに触られるのを嫌がるようになる
多頭飼いの場合は、残された猫たちの関係性に変化が起こることもあります。
亡くなった猫がリーダー的な存在だった場合は特に、猫同士の距離感や縄張りが変わりやすいようです。
猫同士の関係の変化としては、以下のようなものが挙げられます。
・残された猫同士で寄り添って寝るようになる
・お気に入りの場所を巡って小競り合いが起こる
・これまで控えめだった猫がのびのびと過ごすようになる
なかには、同居猫が亡くなってもあまり変化が見られない猫もいます。
変化の表れ方は猫の性格や仲間との関係によってさまざまなので、愛猫一匹一匹の様子をよく観察してあげてくださいね。
次は、「残された猫のためにできるケア」を見ていきましょう。

同居猫を亡くした愛猫の心と体を守るために、飼い主さんができることがあります。
以下のようなケアで、残された猫たちが少しずつ新しい生活に慣れていけるようサポートしてあげましょう。
猫は決まった生活リズムで過ごすことで安心感を得られる動物です。
飼い主さんも悲しみの中にいるかと思いますが、ごはんや遊びの時間はできるだけいつも通りに保ってあげましょう。
生活リズムを保つためのポイントは、以下の通りです。
・ごはんの時間や量をこれまでと変えない
・トイレ掃除や遊びの時間を決まったタイミングで行う
・模様替えや大掛かりな掃除は、しばらく控える
・亡くなった猫のベッドや毛布は、すぐに片づけずにしばらく残しておく
寂しさを感じている愛猫には、飼い主さんとのふれあいが大きな支えになります。
愛猫が求めてきたときは、優しく撫でたり声をかけたりして、たっぷりと愛情を伝えてあげましょう。
スキンシップや遊びの際は、以下の点に注意してください。
・愛猫が嫌がるときは無理に構わない
・オモチャで遊ぶときは短い時間から始める
・愛猫の前で飼い主さんが泣き崩れるなど、不安にさせる態度はできるだけ控える
飼い主さんが落ち着いて過ごすことは、愛猫の安心にもつながりますよ。
「残された猫が寂しそうだから」と、すぐに新しい猫を迎えようと考える飼い主さんもいるかもしれません。
しかし、心身が不安定な時期に新しい猫を迎えると、残された猫にとって大きなストレスになることも。
新しい猫を迎える場合は、以下の点に気をつけましょう。
・残された猫の様子が落ち着くまで、時間をおいてから検討する
・残された猫の年齢や性格、体調を考慮する
・迎え入れる際は、ケージなどを使って時間をかけて対面させる
いずれの場合も、愛猫の体調に不安を感じたときは、かかりつけの獣医師に相談するようにしましょう。

同居猫が亡くなると、残された猫たちにも探し回る、鳴き方が変わる、食欲が落ちるなどのさまざまな変化が起こることがあります。
猫たちの変化に気づいたら、いつも通りの生活リズムを保ちながら、たっぷりの愛情で心と体のケアをしてあげましょう。
残された猫たちと一緒に過ごす穏やかな時間は、悲しみの中にいる飼い主さんの心の支えにもなってくれるはずですね。